胡同のある風景

上海から北京に越してきた頃は、
習慣や人柄、街の色など　何もかも違う北京に
随分戸惑っていた私ですが
「住めば都」とはよく言ったものですね。

北京の情緒ある町並みに魅せられ
北京を離れたくなーい！
なんて言っているのですから。

私にとって北京で最大の魅力なのが胡同（フートン）。

石畳やレンガの塀がずーっと続く
灰色の路地。

カワラ屋根は、朽ちて崩れていたり
枯れ草が生えていて　
「もう少し手入れすれば違うのに・・」
なーんて思いながらも　
そんな無造作な雰囲気に風情を感じたりします。

車１台がやっと通れるくらいの路地には、
布団が干されていたり　洗濯物がはためいていたり
老人達がおしゃべりしたり・・・・。


　
小さなお米やさん　　壁に貼られたスローガン

長い年月、北京ではこんな風に
時間がゆっくり流れてきたのだろうね。

オリンピックが近づくに連れて
古い町並みと共に
そんな胡同がひとつ、またひとつと消え
私が来てからまだ　１年経たずというのに
どんどん開発されていくのが　
何とも惜しい気がします。

取り壊しが決まった胡同は、
こうして張り紙で知らされる。

この日歩いた小道も　また消えていくようです・・・。